エアコンクリーニングというと思い浮かべるのは高圧洗浄機を使って洗い、汚れた黒い水が流れていくのを想像する方が多いと思います。

ただその作業方法は業者によって全く違います。

エアコンをクリーニングするにはまず、分解作業が必要になりますが、その方法もどこまで分解するかも業者によって全く変わります。

1番多いのはカバーだけを外した状態で基板を養生して洗浄する通常分解クリーニングです。

この洗浄方法はメーカーや大手のハウスクリーニング業者が取り入れている方法なので1番ポピュラーな洗浄方法になります。

エアコンは冷房使用時には内面が結露するため、結露した水が下に落ちないように結露した水を貯めるドレンパンという水受けがついています。そこに水が溜まると排水されるように外に向けてホースが接続されています。

このドレンパンですがメーカーや型式によって本体と分離できるタイプと一体型のタイプがあります。

下のイラストのエアコンは一般的なシンプルな構造をしたエアコンになります。このエアコンはドレンパン一体型で本体とドレンパンが分離出来ないタイプになります。

その場合にはドレンパンと壁にかかった本体部分が一体化しているため背抜きという特殊な分解方法が必要になります。

この背抜きという作業をクリーニング業界では壁掛け状態での完全分解クリーニングといいます。

最近ではお掃除本舗で完全分解クリーニングをコマーシャルしていますが、サイト上の表記ではドレンパンとファンを脱着するまでの作業になりますので完全分解ではなくドレンパン、ファン脱着作業と言った方が正しいです。

この背抜きという方法で分解出来る業者は、クリーニング業界の1パーセント以下と言われています。

(ドレンパンの脱着が出来るタイプであってもドレンパンは爪とねじで固定されていてコツをつかまないと外すのが困難なため、ドレンパン脱着作業の出来る業者は1割程度になります。)

メーカー別に見るとダイキン、東芝、富士通は殆どの機種がドレンパン一体式であるため、ドレンパンを徹底的に綺麗に仕上げるには背抜きという分解作業が必要になります。

(最近では日立やシャープでも自動掃除機能のついていないタイプで一体式のタイプが増え、富士通製でもドレンパンの脱着できる機種が販売されるなど、作りは年々変化してきています。)

ドレンパン一体式のエアコン
前面パネルを外した状態

通常の分解は下の写真の状態になります。

カバーを外したエアコン

背抜きではここからケーシング一体のドレンパン、送風ファンを外していきます。

熱交換器からケーシングとファンを分離する

下の写真をご覧ください。壁に熱交換器だけを残した状態に出来ます。

熱交換器だけ残った状態

外したケーシングとファンをさらに分解して丸洗い出来る状態まで持っていきます。

ドレンパン一体時期ケーシングとファン

ここまで分解することによって通常壁から外さないと出来ないオーバーホールクリーニング(壁からエアコン本体を取り外しての完全分解)と同じレベルに綺麗に仕上げることが出来ます。

ドレンパン一体式ケーシング

最近はエアコンクリーニングの価格競争によって作業時間を短くするために、ほぼ分解しない状態で洗浄する業者が増えているため、十分な洗浄がされていないエアコンを良く見受けます。

その結果として、見えない部分に汚れが追い込まれたり、通常の使用では飛散しない場所に汚れが飛散してるエアコンが非常に多いです。

背抜きや完全分解はそういったエアコンを一度綺麗にリセットする意味合いでも必要で、他にはファンの隙間が目詰まりした状態のエアコンや、市販の洗浄スプレーを使用したエアコンは通常の分解クリーニングよりも完全分解でのクリーニングを推奨しています。

エアコンクリーニングと一言で言っても作業内容は多岐にわたるため、エアコンクリーニングの業者選びは金額だけでなく、作業内容をしっかりご確認のうえご依頼ください。

アースクリーンでは完全分解クリーニングのノウハウを生かしたコスパ重視の通常分解クリーニングから徹底的に綺麗に仕上げる完全分解クリーニングまで対応しています。

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