水垢はアルカリ性なので酸性のクエン酸で中和して落とすという記事を良くみます
さて本当にクエン酸で水垢を落とすことが出来るのでしょうか?
それには水垢の成分に注目しないといけません。
水垢の正体は何なのか?
その正体は水に含まれるミネラル分になります。
ミネラル分が多く含まれてると硬水
ミネラル分が少ないと軟水と呼ばれますね
このミネラル分の成分は何なのか?
おおまかに分けると炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカになります。
炭酸カルシウムは卵の殻の主成分、炭酸マグネシウムは便秘を和らげる錠剤等の成分だったり面白いですよね、
そして1番やっかいなのはガラスの主成分でもあるシリカです
クエン酸でこれらを落とすことが出来るのでしょうか?
答えは落とせるものもあれば落とせないものもあるです
クエン酸は確かに炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムは溶かすのですが、シリカを溶かすことは出来ません。
また長時間放置すると反応が進み、落としやすくなると考える方が多いですが時間が経つと水に溶けにくいクエン酸カルシウムとなり、炭酸カルシウム•マグネシウムよりも厄介な物質に変化するのでクエン酸で反応させた後は水でしっかり流さないといけません。
では中和させたのになぜ全部何故落ちないのか?
そもそも中和させると汚れが落ちるといった情報自体に間違いがあります。
水垢を落とすのには中和させるのではなく水に溶けやすい物質に変化させる必要があります。
中和させたからといって必ずしも水に溶ける物質になるわけではありません。
水垢や汚れを落とすには中和させて落とすという考えではなく、汚れの成分を理解し、その成分を効率良く素材から剥がすのに、どの薬剤がもっとも効果的かつ、素材にダメージを与えないか考える必要があります。
水垢を落とすのに身近にあるものを使って素材にダメージを与えづらいという点ではクエン酸も多少の効果はありますが、それは中和させたからではなくクエン酸カルシウムに変化する過程で一時的に炭酸カルシウム•マグネシウムに反応が起こり水と混ざり合って素材から剥がれるという理由からであって中和反応で落ちたわけではないということ
反応は緩やかな為、水垢に厚みがあったり、シリカが多く含まれている場合には落とすのが難しいということ
つけ置きして長時間放置すると逆効果になるということを理解して使うようにしましょう。
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